ご自宅の整理中や遺品整理の際に、小さな金歯が出てきて「これには価値があるのだろうか?」と疑問に思った経験はありませんか。金歯は、単なる治療の痕跡ではなく、価値ある「金」という資産です。しかし、その価値を正しく知るためには「純度」を調べることが重要になります。この記事では、金歯の純度を自分で確認する簡単な方法から、専門家による正確な測定方法、そして損をせずに売却するためのコツまで、分かりやすく解説していきます。
なぜ金歯は売れるの?その価値の秘密
金歯がなぜ価値を持ち、買取してもらえるのか、その基本的な理由からご説明します。見た目が小さく、口の中にあったものでも、立派な資産となり得ます。
金歯は「金」という資産である
金歯が売れる最も大きな理由は、素材が「金」だからです。金は化学的に非常に安定した金属で、長期間口の中にあっても腐食したり変色したりすることがほとんどありません。そのため、使用済みであっても金の価値は失われません。買取された金歯は、精錬されて不純物が取り除かれ、再び純粋な金として再生されます。このように、どのような状態であっても素材そのものに価値があるため、金歯は資産として扱われ、買取の対象となるのです。
金歯に使われる金合金の種類と純度
歯科治療で使われる金歯は、純金(K24)ではありません。純金は非常に柔らかいため、噛む力に耐えられるよう、他の金属を混ぜて強度を高めた「金合金」が使用されます。一般的に、金歯にはK18(18金)やK20(20金)、K14(14金)などが用いられます。金の純度が高いほど価値も高くなりますが、治療する歯の場所や必要な強度によって、使われる合金の種類は異なります。
| 金の種類 | 金の含有率 | 特徴 |
|---|---|---|
| K20(20金) | 約83.5% | 十分な純度と強度を両立しており、金歯によく使用されます。 |
| K18(18金) | 75.0% | アクセサリーにも多く使われる標準的な純度で、強度が高いです。 |
| K14(14金) | 約58.5% | 金の含有率は下がりますが、その分硬く、耐久性に優れます。 |
このように、金歯と一言でいっても、その純度には幅があるため、正確な価値を知るためには純度を調べることが不可欠です。
金歯の純度を自分で調べる3つの方法

専門的な機械がなくても、ご自宅で純度を大まかに推測する方法がいくつかあります。あくまで目安ですが、査定に出す前の参考にしてください。
方法1:磁石を近づけてみる
最も手軽な方法が、磁石を近づけてみることです。金は磁石に反応しない性質を持っています。もし金歯が磁石に引き寄せられるようであれば、それは鉄などの別の金属が多く含まれている可能性が高く、金の純度が非常に低いか、金ではないかもしれません。ただし、金合金に含まれる他の金属(割り金)の種類によってはわずかに反応することもあるため、これだけで純度を確定することはできません。
方法2:色味や見た目を確認する
金の純度は、その色味にも影響を与えます。一般的に、金の純度が高いほど、黄色味が濃く、山吹色のような鮮やかな金色になります。逆に純度が低くなるにつれて、銀や銅などの割り金の影響で、色味が白っぽくなったり、赤みがかったりします。複数の金歯がある場合は、色味を比較してみることで、純度の違いを推測できるかもしれません。
方法3:比重を計算してみる
少し手間がかかりますが、比重を計算する方法もあります。比重とは、物質の密度を水の密度と比較した値のことで、金の純度によって比重の値が異なります。精密な電子はかりと、目盛りのついた容器があれば測定可能です。まず金歯の重さを正確に測り、次に容器に入れた水の体積を記録します。その後、金歯を水に沈めて増えた水の量が金歯の体積となるため、「金歯の重さ÷増えた水の量」で比重を算出できます。算出した数値を純度別の比重表と照らし合わせることで、おおよその純度を推定できます。
正確な純度を知るための専門的な調べ方
ご自身で調べる方法はあくまで目安です。正確な純度を知り、本当の価値を把握するためには、専門家による査定が最も確実な方法です。
買取専門店の無料査定を利用する
多くの貴金属買取専門店では、無料で査定を行っています。プロの査定士は、長年の経験から金歯の色味や質感、重さなどを総合的に判断し、純度を特定します。純度が分からなくても、査定を依頼すればその場で調べてもらえるため、非常に手軽で安心な方法です。査定額に納得できなければ売却する必要はないので、まずは気軽に相談してみると良いでしょう。
蛍光X線分析装置での精密な測定
より科学的で正確な純度を知りたい場合、蛍光X線分析装置を備えた買取店を選ぶことをお勧めします。この装置は、金歯にX線を照射し、その反響から含まれる金属の種類と含有率を非破壊で瞬時に分析できます。これにより、K18やK20といった純度だけでなく、「金75%、銀15%、銅10%」といった具体的な成分比率まで正確に割り出すことが可能です。査定の透明性が高く、最も信頼できる調べ方と言えます。
金歯を買取に出す前に知っておきたい注意点

金歯を売却する際に、損をしたりトラブルになったりしないよう、事前に確認しておくべきポイントがいくつかあります。
歯や樹脂が付いたままでも査定可能か確認する
金歯には、歯の一部や治療に使われた樹脂などが付着していることがよくあります。自分で無理に取り除こうとすると、金歯を傷つけたり、怪我をしたりする危険があります。多くの買取専門店では、付着物がある状態のままでも査定を受け付けています。査定時に不純物の重さを差し引いて、金の価値を正確に計算してくれるので、まずはそのままの状態で相談してみましょう。
分析手数料やキャンセル料の有無を調べる
買取店によっては、金歯の純度を調べるための分析手数料や、査定後に売却をキャンセルした場合のキャンセル料が発生することがあります。特に、査定のために金歯を溶かしたり、破壊したりする必要がある場合、キャンセル時の費用を請求されることがあります。査定を依頼する前に、手数料の体系について必ず確認し、完全に無料で査定・キャンセルができる業者を選ぶと安心です。
金歯の価値を最大化する!高く売るためのコツ

せっかくの資産である金歯を、少しでも高く売るためのポイントをご紹介します。少しの工夫で、買取価格が変わる可能性があります。
金の買取実績が豊富な業者を選ぶ
金歯の査定には専門的な知識が必要です。そのため、リサイクルショップなどよりも、貴金属の買取を専門とし、金歯の買取実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。専門業者であれば、正確な分析機器を備えていることが多く、金歯の価値を正しく評価してくれる可能性が高いです。
金相場の価格が高いタイミングを狙う
金の価格は、為替相場や世界情勢などに応じて日々変動しています。買取価格は、査定当日の金相場を基準に算出されるため、売却するタイミングが非常に重要です。新聞やインターネットで金相場の動向をチェックし、価格が高騰している時期を狙って査定に出すことで、より高い価格での売却が期待できます。
複数の業者に相見積もりを依頼する
買取業者によって、査定基準や手数料、利益率が異なるため、同じ金歯でも買取価格に差が出ることがあります。そのため、1社だけでなく、複数の業者に査定を依頼し、見積もりを比較検討することをお勧めします。これにより、最も高い価格を提示してくれた業者を選ぶことができ、安く買い叩かれるリスクを避けることができます。
金歯の純度や買取に関するよくある質問
ここでは、金歯の純度や買取に関して、多くの方が抱く疑問にお答えします。
金歯に刻印はありますか?
いいえ、一般的に金歯には純度を示す刻印はありません。指輪やネックレスなどのアクセサリーには「K18」といった刻印がありますが、金歯は医療材料として扱われるため、刻印を入れる義務がないのです。だからこそ、見た目だけでは純度が分からず、専門家による正確な査定が必要となります。
1本だけでも買い取ってもらえますか?
はい、金歯1本からでも買取は可能です。金の買取はグラム単位で行われるため、たとえ小さな詰め物一つであっても、その重さと純度に応じた価格が付きます。量が少ないからと諦めずに、まずは査定を依頼してみることをお勧めします。
銀歯やプラチナの歯も売れますか?
プラチナが使われている歯であれば、金と同様に資産価値が高いため、多くの業者で買取対象となります。一方、保険適用で作られる銀歯は、「金銀パラジウム合金」という素材が使われています。金やパラジウムも含まれていますが、貴金属としての価値は金歯に比べて低くなるため、買取価格はあまり期待できないか、業者によっては買取不可となる場合もあります。
まとめ
金歯は、その純度によって価値が大きく変わる重要な資産です。ご自身で純度を調べる方法もありますが、正確な価値を知るためには、信頼できる専門の買取店で査定してもらうのが最善の方法です。売却する際は、金の相場を確認し、複数の業者を比較検討することで、損をすることなく、その価値を最大限に引き出すことができます。ご自宅に眠っている金歯があれば、ぜひ一度その価値を確かめてみてはいかがでしょうか。